体臭の種類
体臭とは、口臭や便臭を除いて、頭から足の先まで、あらゆるところから発する臭いの総称で、その発生源は3種類あります。
まずは、独特な臭いが気になるワキガ。これは太古の昔は異性を引きつける信号の役目を果たしていたもので、脇の下や乳輪などに多い“アポクリン腺”という特別な汗腺から出る汗の臭いです。
2つ目は全身の皮膚にある“エクリン腺”という汗腺から、体温調節のためなどに出る汗の臭いです。いわゆる“汗臭さ”ですが、発汗が多いと不快な体臭になります。
3つ目は、皮脂腺から出る皮脂の臭い。
皮脂は皮膚を守る働きをしていますが、分泌が多すぎると臭いの原因になります。
これら3つの臭いの組み合わせで、いろいろな体臭が生まれてくるのです。
1 まず、頭ですが、
頭皮の皮脂の酸化が進んだり、汗をかいて高温多湿となり、細菌が繁殖することで、においが出ることがあります。髪の毛も、その構造上、においを吸着させやすくなっています。たばこを吸う人と同じ部屋にいたり、飲食店を出た後などに、髪の毛ににおいが残っているということは、よくあることだと思います。わきの下のにおいというと、「ワキガ」が浮かぶと思います。ワキガは、単純に、汗くさいにおいではなく、わきの下などにある、アポクリン腺という汗腺から出る汗の成分が、空気に触れて変質し、細菌によって分解されることによって、においが発するものです。人間には、もうひとつ、エクリン腺という汗腺もあります。こちらは全身にあり、ここから出てくる汗には、においはありません。
2 そして、足です。
特に、夏場、靴を脱いだ後は、自分の足ながら、何とも言いがたいにおいに、思わず顔をしかめてしまうという経験が、誰にでもあるのではないでしょうか。足には、上に述べたエクリン腺がたくさんあります。そのため、汗をよくかくようになっています。汗自体には、それほどにおいがありません。しかし、靴の中という、高温多湿の環境の中で繁殖した雑菌が、汗や皮脂を分解して、においが発生することにつながります。3 加齢臭(かれいしゅう、)
原因は、若者の間にはほとんど存在しない臭いの成分です。
1999年、資生堂と高砂香料工業が共同研究で発見しました。
加齢臭の原因となる体臭成分は、不飽和アルデヒドのノネナールという成分です。
また、女性のほうが清潔や化粧品、デオドラント等に気を使っているため、加齢臭が目立たないということもあります。
加齢臭プラス様々な要因の臭いが重なって、オヤジ臭といわれるゆえんとなります。
・ | ワキガ |
・ | 足の臭い |
・ | 口臭 |
・ | 加齢臭 |
4 次に、口のにおいですが、これは、口臭と呼ばれるもので、主に、食べたものによるにおいと、病気からくるにおいの2種類があります。ここで言う病気の中には、腎臓、肝臓の病気、虫歯、歯肉炎なども含まれます。